
私に課された、夏休みの宿題は、広い場所でのエアロウイングスの単葉機のテストです、帰省で田舎に帰っていたので、田舎のスイカ畑で飛行を楽しみました、この時期は畑にスイカはあるものの、こちらの習慣で畑の肥やし代わりの腐らせる放置スイカなので、遠慮なく飛ばせます。時折微風が吹き、空は青空、気分爽快、私の子供のころから繰り返してきた情景です。ではいきますか、と調整を施した機体は全開でもピッチングすることもなく、空へ飛び立ちました。十分高度が上がったところで左に旋回旋回旋回、あれー曲がらない機体はゆっくり上昇しながら右に大きく旋回しつつ、上空の風に流されていきます、、やばっ、スロットルを絞りますが、機体から聞こえるモーター音は鳴り止みません、機体に送信機を向けたり少し横に振ったりしながら、機体を走りながら追いかけます、機体はだだ広い、スイカ畑の範囲を超えて右に旋回しながら風に流されていきます、うひょー、走る走る、久々に走りました、何とかコントロールができるように全力疾走で機体の真下入ろうとしましたが、入れません、かろうじて、モーターの回転を止める信号だけは届いたようで、機体は徐々にスパイラルに陥り、スイカ畑の横にあるこれまただだっ広い長いも畑の葉っぱジャングルの中に吸い込まれていきました。この畑、たいへんな場所で、人の背丈より高い垣根のような長いもの葉が密生していて、畝の長さが50メートル近くあります、つまり落ちた場所を見極めたつもりで、機体回収に入った畝が違うと隣の畝は葉で見えないため、外れたら50メートル葉とくもの巣を書き分けながら進み、また隣の畝へ入るということを繰りかえさなければなりません、送信機のスロットルを上げ下げしながら、畝を変えること十数回で、やっとモーター音が聞こえ、それでも墜落現場を突き止めるのに、4回は腰をかがめつつ、送信機のアンテナでくもの巣を切り払いながら畝の中を走り回りました。畑の外から人が見ていたら、怪しげな箱から伸びるアンテナを前に掲げつつ、葉のかげから、腰をかがめた頭がクモの巣だらけの男が現れては、またUターンして葉の中に消えるということを3分おきくらいに延々繰り返す姿が目撃されたことでしょう。大変な宿題だったニャー
